再生ガラスから生まれた美:シニ・マジュリの「カシオペア」

微生物の世界からインスピレーションを得たアート作品

フィンランドのガラスデザイナー、シニ・マジュリが産業廃棄物として捨てられるガラスを再利用し、独自の美学を反映した彫刻「カシオペア」を制作。微生物の世界からインスピレーションを得たこの作品は、再生と価値のコントラストを詩的に表現しています。

マジュリの作品は、ガラスが無限に再利用可能であるという特性を活かし、不純なガラス材料から生まれ変わった彫刻です。それぞれの彫刻は口吹きガラスで作られ、手で形作られています。カシオペアは、ガラスの重さと強さ、そしてその透明性が生み出す深遠な宇宙や微生物の世界への洞察を詩的に解釈しています。

この彫刻は、ガラスと光、そして荒々しくも有機的な表面が織りなす風景を演出します。氷のような表面が溶け合い、一つ一つのガラスドームが微かに光を放つ様子は、視覚的な魅力を引き立てます。

カシオペアは、2020年のヴェネツィア・グラスウィークで展示されました。このプロジェクトは、リサイクルガラスの永遠の美しさを強調することを目指しています。廃棄物として捨てられる破片が再び溶け、新たな形に生まれ変わる過程を通じて、ガラスの再生と価値の対比を詩的に表現しています。

この作品の制作にあたってのクリエイティブな挑戦は、強力で有機的な形状を調和のとれた結果にまとめることでした。それぞれの形状が一つの風景を形成するように、ガラスのドームが溶け合う様子をデザインしました。

カシオペアは、2021年にA' Fine Arts and Art Installation Design Awardのブロンズ賞を受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを組み合わせ、技術的なスキルと創造性を発揮し、生活の質を向上させる優れたデザインに授与されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Sini Majuri
画像クレジット: Sini Majuri
プロジェクトチームのメンバー: Sini Majuri
プロジェクト名: Cassiopeia
プロジェクトのクライアント: Sini Majuri


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